総合評価 8.25点
1. 有名人の在籍
評価 7.5点
「有名人の在籍」は、事務所の価値を見極める一つの「指標」です。知名度のある有名人が一人でも在籍していれば、実績ある事務所と言えるでしょう。
アヴァンセは、子役出身である坂上忍が立ち上げたキッズアクターズスクールです。「子役事務所」というよりも「子役養成所」という言葉の方が適しているかもしれません。有名人がプロデュースする養成所ですが、比較的歴史が浅く、知名度の高い子役はまだ輩出しておりません。
2. 事務所の知名度
評価 9.0点
「事務所の知名度」は、業界内でどれほどの影響力を持っているかがわかります。一般的に事務所の知名度が低ければ影響力は小さく、知名度が高ければ影響力も大きいと言えます。
アヴァンセの知名度ですが、やはり「坂上忍」がプロデュースする子役事務所ということで、メディアにも多数取り上げられているため、知名度は高いと言えるでしょう。
3. 所属人数(ライバルの数)
評価 9.5点
「所属人数」は事務所の規模を表すと共に、ライバルの多さがわかります。ここでは、ライバルが多い=競争が激しいということで、評価を低くします。
アヴァンセは、少人数制のアクターズスクールのため、「テアトルアカデミー」や「ジョヴィキッズ」「劇団ひまわり」などの大手子役事務所に比べればライバルは少ないです。そのため、坂上忍の目に止まれば、チャンスは大きいでしょう。
4. 事務所の規模
評価 8.0点
事務所の規模が大きいほど「ライバル」も増えますが、その分事務所にくる案件(仕事)も多くなります。
アヴァンセは小規模事務所(養成所)のため案件自体は決して多くありませんが、規模が小さい分「少数精鋭」できめ細かな育成を受けることができます。
5. 事務所の歴史
評価 7.0点
「事務所の歴史」は、実績や信頼度がわかります。長く運営するということは容易なことではないため、歴史が長いほど信頼度が高いと言えるでしょう。
アヴァンセは、2009年6月に創設された事務所なので、他事務所に比べれば比較的新しい子役事務所です。「信頼」や「実績」はこれからだと言えるでしょう。
6. 本社所在地
評価 8.0点
「本社所在地」は、レッスンを通う際に重要になります。大手子役事務所では、本社に独自スタジオを設備しているケースが多く、毎週レッスンに通うのであれば「アクセス」が良いことに越したことはありません。また、一等地であればあるほど事務所のステータスも高いと言えます。
アヴァンセの本社は、東京都世田谷区松原にあります。小田急線「梅ヶ丘駅」より徒歩5分、京王井の頭線「東松原駅」より徒歩8分で、特段アクセスに優れている訳ではありませんが、中々の好立地です。ビルの1Fにあるので、本社自体は他社に比べて小さいです。
7. 全国展開
評価 7.0点
「全国展開をしているかどうか」は、地方在住者にとって重要なポイントになります。
アヴァンセは少人数制のため、全国展開をしておりません。東京のみの運営となります。東京近郊にお住いの方は問題ありませんが、地方在住の方にとってはデメリットと言えるでしょう。
8. レッスン内容
評価 8.0点
子役事務所には基本「レッスン」があり、このレッスンこそ最大のポイントだと言えます。今は大人でもレッスンを受ける時代なので、子役が受けない訳にはいきません。ハリウッドでは「どの養成所でレッスンを受けていたか」と問われるほど、養成所に通いレッスンを受けることが当たり前の世界となっています。
アヴァンセのレッスンは、1年を通して6項目(2ヶ月毎)に分けられます。レッスン1は、基礎演技のレッスンで、それぞれの個性を引き出す作業が行なわれます。併行して礼儀作法の授業もあります。レッスン2は、様々なシナリオを課題に、セリフを暗記する力を身に付けます。レッスン3は、演技で喜怒哀楽を表現できるようにします。実際に涙を流したり、腹を抱えて笑ったり、本気で怒ったりなど、リアルな感情表現を人前で演じられるようにします。レッスン4は、カメラの前に立ち、立ち位置や間合いなど、段取りがある中でリアルな演技が出来るよう、より実践に近いレッスンを行ないます。レッスン5は、舞台用実践レッスンを行ないます。長編のシナリオを基に、稽古を積み重ねて芝居を作り上げる過程を体験します。レッスン6は、映画、TVドラマ用実践レッスンを行ないます。実際の撮影現場を想定した環境の中で、監督の要求に臨機応変に対応できる能力を身に付けます。演技のレッスンとしてはかなり質が高いですが、「ダンス」や「歌唱」といった演技以外のレッスンがないため、評価は8.0点です。
9. 費用
評価 8.0点
子役事務所は、基本「養成所」を兼ねているので費用がかかります。「芸能の専門学校に通っている」というイメージをお持ちください。
アヴァンセの費用ですが、まず「入学金」が15万円(税抜)になります。その他に、レッスン費用は月々3万円(税抜)がかかります。しかし、レッスン費用を1年間一括で支払うと30万円(税抜)になり、2ヶ月分の6万円(税抜)お得になる割引制度があります。また、アヴァンセは東京にしかレッスン場所がないため、地方在住者優遇制度という割引があります。地方在住の方は、レッスン費用が月々2万5千円、1年間一括払いだと25万円(税抜)になります。こちらも、2ヶ月分の5万円(税抜)がお得になります。更に「アナザーアクターズ」と言う制度もあり、他事務所に所属している方は、入学金不要の月々2万5千円のレッスン費用でレッスンを受けることが出来ます。決して安くはありませんが、料金が明確に公表されているのが好ポイントです。
※小学生が所属して一年目にかかるおおよその金額(金額が変更になっている場合がありますので、正確な費用は事務所にお問い合わせください)
入学金15万円+レッスン費1年分30万円=45万円(税抜)
10. 特待生制度
評価 8.0点
「特待生制度」とは、オーディションの優秀者などに対してレッスン費用を減額・免除する優遇制度のことです。事務所によって、あるところとないところがあります。
アヴァンセは、1年間の初期レッスンを受けたあとに審査があり、合格者(優秀者)はマネジメント契約を結び、実践レッスンへと移行できます。ただし、成績優秀者はレッスン中を問わず、即時マネジメント契約を結ぶ場合があります。特待生制度は「入学してから」発生するので、基本、入学金が免除などの優遇はありません。
11. オーディション内容
評価 8.5点
「オーディション内容」は、各事務所によって異なります。面接だけのところもあれば、実技テストを実施するところもあります。どちらが良いというものではありませんが、内容が濃いオーディション=力を入れているということで、評価を高くします。
アヴァンセのオーディションは、エントリーから始まります。「書類審査」というよりも「エントリー」なので、ほぼ問題なく次のステップに進めます。オーディション内容は公表しておりませんが、面接や簡単な実技テストのみとされています。
12. オーディション費用
評価 10点
オーディションには「無料オーディション」と「有料オーディション」があります。近年では、有名プロダクションでも「オーディション料」を徴収するところが増えてきました。オーディションを行なう上での人件費や施設利用料がかかるからです。また、一次審査は無料でも、二次審査から有料になるケースもあります。
アヴァンセのオーディションは、全て無料で実施されております。
13. オーディション期間
評価 10点
芸能事務所のオーディションには「期間限定オーディション」と「随時募集オーディション」があります。期間限定オーディションは、夏季限定であったり、冬季限定であったり、その期間にしか受けることが出来ません。しかし随時募集オーディションは、期間を問わず受けることが出来ます。
アヴァンセは、新たな人材を随時募集しておりますので、いつでもオーディションに申込むことが可能です。
14. オーディション開催地
評価 7.0点
東京近郊にお住まいの方は問題ありませんが、地方在住の方はオーディションを受けるために東京まで来なければいけません。交通費は基本的に自己負担ですので、遠方にお住まいの方はデメリットとなります。
アヴァンセのオーディションは東京のみとなっておりますので、地方在住の方にはデメリットと言えるでしょう。
15. 年齢制限
評価 7.0点
芸能事務所には、基本「年齢制限」がつきものです。大手芸能事務所では、10代~20代を中心に募集しており、子役事務所では小学生以上を対象に募集を実施しているところが多いです。
アヴァンセの年齢制限は、3歳~15歳までとなっております。3歳~7歳までが「ベーシッククラス」、8歳~12歳までが「キッズアクターズクラス」、10歳~15歳までが「リアルアクターズクラス」に振り分けられます。募集年齢の幅が狭いことは決して悪いことではありませんが、応募者のチャンスが狭まるという点から、ここでは厳しい評価としております。
16. 募集ジャンル
評価 8.0点
芸能事務所には、募集する「ジャンル」というものがあります。役者志望やモデル志望、アーティスト志望など、募集ジャンルが広いほど可能性は広がります。
アヴァンセは基本「役者志望」のみとなっております。そのため、演技一本でいきたい方には最適ですが、モデルやアーティストなど、色んなことに挑戦したいという方には不向きかもしれません。
17. 出演実績
評価 8.5点
子役事務所の「出演実績」は、事務所選びの大事な項目の一つです。出演実績が多い事務所であれば、その分チャンスも多いと言えます。
アヴァンセは、坂上忍の強力なネームバリューにより在籍者の75%がメディアに露出されているという実績があります。バラエティー番組でも、坂上忍の演技指導の様子が度々取り上げられており、坂上忍のメディア出演が増えれば増えるほど、出演のチャンスも増えると言えるでしょう。
18. 企画制作
評価 9.0点
芸能事務所や子役事務所には、タレントをマネジメントするだけでなく、自社で番組や舞台を企画したり制作を行なうところがあります。これは、自分たちがマネジメントするタレントをキャスティングする権利があるということなので、企画制作を行なっている事務所は非常に魅力的です。
アヴァンセの顔である「坂上忍」は、舞台の脚本や演出、企画制作を手掛けることもあるため、その分出演のチャンスは多いと言えるでしょう。
19. 将来性
評価 8.0点
子役事務所には、子役だけをマネジメントしている事務所と、大人まで幅広くマネジメントしている事務所があります。子役だけの事務所は、成長すれば「行き場」を失ってしまいますが、大人までマネジメントしている事務所は、そのまま活動していくことが可能です。
アヴァンセは、3歳~15歳をメインとする子役事務所のため、大人はマネジメントしておりません。また、坂上忍の影響力により、現在「子役事務所」も人気がありますが、坂上忍自身がメディアへの露出を控え始めた頃が、勝負のポイントになりそうです。
20. 芸能事務所.comの評価
評価 8.5点
芸能事務所.comの客観的な評価です。これらの20項目の平均点が「総合評価」としての点数になります。
当サイトの評価ですが、将来「実力派俳優」を目標にしているのなら、アヴァンセはおすすめと言えます。「元天才子役」の坂上忍だけあって、教育は本物です。しかし、どこよりも厳しく、どこよりもハードのため、本気でないと続きません。また、レッスンも「演技」に特化しているため、「ダンス」や「歌唱」といったレッスンはありません。幅広く学びたい子供にとっては、デメリットになってしまうでしょう。