子役事務所「劇団ひまわり」を徹底分析

総合評価   9.28点

1. 有名人の在籍

評価   9.0点

「有名人の在籍」は、事務所の価値を見極める一つの「指標」です。知名度のある有名人が一人でも在籍していれば、実績ある事務所と言えるでしょう。

劇団ひまわりは、子役事務所の中でも老舗中の老舗です。過去には「渡辺謙」や「真田広之」「水谷豊」「柳葉敏郎」といった、日本を代表する役者陣が在籍していました。近年では「加藤清史郎」が有名ですが、全盛期に比べれば少し勢力は弱まってしまったかもしれません。

2. 事務所の知名度

評価   10点

「事務所の知名度」は、業界内でどれほどの影響力を持っているかがわかります。一般的に事務所の知名度が低ければ影響力は小さく、知名度が高ければ影響力も大きいと言えます。

「劇団ひまわり」は歴史も古く、業界内では圧倒的な知名度を誇っています。実力派俳優を多数輩出していることから、教育システムが優れていることでも有名です。

3. 所属人数(ライバルの数)

評価   7.0点

「所属人数」は事務所の規模を表すと共に、ライバルの多さがわかります。ここでは、ライバルが多い=競争が激しいということで、評価を低くします。

正式な所属人数は公表されておりませんが、テアトルアカデミー同様「所属者」はかなり多く、内部争いは激しいと言えます。ライバル数が多いことは「刺激を与え合う」ことが出来るのでメリットでもありますが、周りに埋もれてしまう可能性も十分あるため、ここではデメリットとしています。

4. 事務所の規模

評価   10点

事務所の規模が大きいほど「ライバル」も増えますが、その分事務所にくる案件(仕事)も多くなります。

事務所の規模を示す数値がないため客観的な答えになりますが、劇団ひまわりは業界トップクラスの大手子役事務所です。過去では間違いなくNo.1でした。しかし近年は「テアトルアカデミー」や「ジョヴィキッズ」が台頭しているため、トップからは後退してしまったと言えるでしょう。

5. 事務所の歴史

評価   10点

「事務所の歴史」は、実績信頼度がわかります。長く運営するということは容易なことではないため、歴史が長いほど信頼度が高いと言えるでしょう。

劇団ひまわりは1952年7月に創設されたので、設立65年以上になります。「信頼」と「実績」が無ければここまで続けることはできず、業界でも有数の「老舗子役事務所」となっております。

6. 本社所在地

評価   9.5点

「本社所在地」は、レッスンを通う際に重要になります。大手子役事務所では、本社に独自スタジオを設備しているケースが多く、毎週レッスンに通うのであれば「アクセス」が良いことに越したことはありません。また、一等地であればあるほど事務所のステータスも高いと言えます。

劇団ひまわりの本社は、東京都渋谷区恵比寿西にあります。最寄駅がJR山手線の「恵比寿駅」または東急東横線の「代官山駅」になりますので、非常に好立地でアクセスが良いです。また、独自で劇場も所有しているため、事務所のステータスも高いと言えるでしょう。

7. 全国展開

評価   10点

「全国展開をしているかどうか」は、地方在住者にとって重要なポイントになります。

劇団ひまわりは、全国に支社を構えています。東京をはじめ、札幌、名古屋、大阪、福岡など、各地でレッスンを受けることができ、また、それでも通うことが困難な方のために、民間のスタジオを利用した「エクステンションスタジオ」を全国に設けています。遠方から通うことなくレッスンを受講することができるため、地方在住者にとっても優しい事務所となっております。

8. レッスン内容

評価   10点

子役事務所には基本「レッスン」があり、このレッスンこそ最大のポイントだと言えます。今は大人でもレッスンを受ける時代なので、子役が受けない訳にはいきません。ハリウッドでは「どの養成所でレッスンを受けていたか」と問われるほど、養成所に通いレッスンを受けることが当たり前の世界となっています。

劇団ひまわりでは、 各地でレッスンの内容が異なりますが、ここではメインとなる「東京」のレッスン内容を例に挙げます。劇団ひまわりも、テアトルアカデミーと同様「リトルキッズ部門(0歳~2歳)」「幼稚部門(3歳~6歳)」「児童部門(小学生)」「中等部門(中学生)」「高等部門(高校生)」「成年部門(18歳~39歳)」「シアタークラス部門(40歳以上)」と、細かくクラス分けされており、それぞれの能力に合わせたレッスンを実施しております。「基礎レッスン」をはじめ、演技実習、歌唱、ダンス、アクションを学べる「選択レッスン」、日本舞踊やボイストレーニングなど、更に専門性の高い指導を受けられる「特別レッスン」があり、年齢やスキルが上がるごとに、より専門性が求められる所属クラスへと進級します。劇団ひまわりのカリキュラムはかなり充実していると言えるでしょう。

9. 費用

評価   7.5点

子役事務所は、基本「養成所」を兼ねているので費用がかかります。「芸能の専門学校に通っている」というイメージをお持ちください。

劇団ひまわりの費用ですが、全国のスタジオによって多少異なりますので、ここでは「東京」のレッスンを例に挙げます。まず、劇団ひまわりでは入学金+設備使用料=18万円(税抜)がかかります。それに加え「レッスン費」を支払わなければいけません。劇団ひまわりでは、数あるレッスン項目の内、5科目を選択し受講します。最初の3ヶ月は「演技」+4科目、その後は「日舞」や「ダンス」など、好きなものを5科目選ぶことになります。レッスン費用は月々23,750円(税抜)なので、初期費用は203,750円(税抜)必要になります。

※小学生が所属して一年目にかかるおおよその金額(金額が変更になっている場合がありますので、正確な費用は事務所にお問い合わせください)
入学金18万円+レッスン費1年分28.5万円46.5万円(税抜)

10. 特待生制度

評価   9.5点

「特待生制度」とは、オーディションの優秀者などに対してレッスン費用を減額・免除する優遇制度のことです。事務所によって、あるところとないところがあります。

劇団ひまわりは「特待生制度」があります。オーディションでの成績が優秀な場合、入所費用の減額または免除があります。特に優秀な方は、劇団ひまわりの直系プロダクション「砂岡事務所」もしくは「ブルーシャトル」に所属することができます。

11. オーディション内容

評価   8.5点

「オーディション内容」は、各事務所によって異なります。面接だけのところもあれば、実技テストを実施するところもあります。どちらが良いというものではありませんが、内容が濃いオーディション=力を入れているということで、評価を高くします。

劇団ひまわりのオーディションは、一次の書類審査と、二次の面接実技テストになります。書類審査はほぼ問題なく通過できるでしょう。二次審査ですが、まず基礎的な演技のセリフ読みがあります。課題は当日渡され、その後に面接があります(幼稚部は面接だけ)。適性を判断する審査のため、それほど難しくはありません。

12. オーディション費用

評価   10点

オーディションには「無料オーディション」と「有料オーディション」があります。近年では、有名プロダクションでも「オーディション料」を徴収するところが増えてきました。オーディションを行なう上での人件費施設利用料がかかるからです。また、一次審査は無料でも、二次審査から有料になるケースもあります。

劇団ひまわりのオーディションは、全て無料で実施されております。

13. オーディション期間

評価   8.5点

芸能事務所のオーディションには「期間限定オーディション」と「随時募集オーディション」があります。期間限定オーディションは、夏季限定であったり、冬季限定であったり、その期間にしか受けることが出来ません。しかし随時募集オーディションは、期間を問わず受けることが出来ます。

劇団ひまわりのオーディションは、基本的に「年4回」実施しています。しかし「申し込み」は随時受け付けているため、いつでも申し込むことが可能です。

14. オーディション開催地

評価   10点

東京近郊にお住まいの方は問題ありませんが、地方在住の方はオーディションを受けるために東京まで来なければいけません。交通費は基本的に自己負担ですので、遠方にお住まいの方はデメリットとなります。

劇団ひまわりは、本社、支社以外にも、各地にあるエクステンションスタジオでオーディションを受けることが出来ます。そのため、地方在住の方も上京する必要なくオーディションに挑戦することが可能です。

15. 年齢制限

評価   8.5点

芸能事務所には、基本「年齢制限」がつきものです。大手芸能事務所では、10代~20代を中心に募集しており、子役事務所では小学生以上を対象に募集を実施しているところが多いです。

劇団ひまわりは、基本4歳~39歳までの男女を劇団員として募集しております。しかし、4歳未満の子どもは「リトルキッズ」として登録でき、40歳以上の方は「シアタースクール」として入所が可能です。(地方によって異なるため、詳細は公式サイトをご確認ください)

16. 募集ジャンル

評価   9.5点

芸能事務所には、募集する「ジャンル」というものがあります。役者志望やモデル志望、アーティスト志望など、募集ジャンルが広いほど可能性は広がります。

劇団ひまわりは、役者志望、声優志望、モデル志望、歌手志望を募集しておりますが、メインとなるのは役者声優です。劇団ひまわりは舞台やドラマのイメージがありますが、近年では「声優業」にも力を入れているため、声優志望者の方にはおすすめです。

17. 出演実績

評価   10点

子役事務所の「出演実績」は、事務所選びの大事な項目の一つです。出演実績が多い事務所であれば、その分チャンスも多いと言えます。

劇団ひまわりは、 老舗事務所だけあって出演実績は一流です。ドラマや映画、CMをはじめ、ミュージカルや声優業など、仕事の幅は広くあります。

18. 企画制作

評価   9.5点

芸能事務所や子役事務所には、タレントをマネジメントするだけでなく、自社で番組や舞台を企画したり制作を行なうところがあります。これは、自分たちがマネジメントするタレントをキャスティングする権利があるということなので、企画制作を行なっている事務所は非常に魅力的です。

劇団ひまわりは、大型ミュージカルから児童青少年演劇を中心とした舞台、オリジナル映画まで、自社で企画・制作をしております。また、劇場も所有しているため、定期的に生のステージに立てるチャンスもあります。

19. 将来性

評価   9.5点

子役事務所には、子役だけをマネジメントしている事務所と、大人まで幅広くマネジメントしている事務所があります。子役だけの事務所は、成長すれば「行き場」を失ってしまいますが、大人までマネジメントしている事務所は、そのまま活動していくことが可能です。

劇団ひまわりでの活動は、ステップアップの場として最適でしょう。現に、そうそうたる役者陣が劇団ひまわりを原点に飛び立って行きました。それはしっかりとした教育システムが構築されているからだと言えます。また、劇団ひまわりには「砂岡事務所」「ブルーシャトル」という専属プロダクションも備わっているため、大人になっても活動を続けることが可能です。そのため、将来性は十分にあると言えるでしょう。

20. 芸能事務所.comの評価

評価   9.0点

芸能事務所.comの客観的な評価です。これらの20項目の平均点が「総合評価」としての点数になります。

当サイトの評価ですが、劇団ひまわりは業界人なら誰もが知っている超有名子役事務所です。全盛期に比べれば、確かに勢力は弱まりましたが、それでも業界を代表する子役事務所と言えます。「劇団ひまわり」というブランドは未だに健在でしょう。