2018年9月12日に放送されたバラエティ番組「ホンマでっか!?TV」で興味のある内容が紹介された。
それは「滑舌が悪いと死亡率が2倍になる」という、とても信じがたい内容だ。
果たしてこれは本当なのか―。
事の発端は、2018年3月に発売された「飯島勝矢」の著書、「東大が調べてわかった 衰えない人の生活習慣」にある。
結論から申し上げると、「口の衰えは死亡リスクを高める」ことに間違いはなさそうだ。
東京大学の「高齢社会総合研究機構」が、介護を必要としない状態の65歳以上の高齢者(約2,000人)を約4年間追跡調査したところ、口の衰えを感じていないグループの死亡率を[1]としたとき、衰えを感じているグループの死亡率は[2.09倍]になっていることが判明した。
「口の衰え」と聞くと、歯周病や入れ歯などが思い浮かぶかもしれないが、口腔機能を支えている最も重要なものは「筋肉」であり、「舌」は筋肉の塊と言っていいほど大切なものである。
加齢によって口腔機能が衰えることを「オーラルフレイル」と呼ぶそうだが、「食べこぼし」や「滑舌の低下」がそのサインらしい。
また、口の機能低下は全身の筋肉量低下にも繋がり、例えば硬いものを避けて柔らかいものしか食べないでいると、年々「噛む筋肉」が衰えていき、それが全身の筋肉量低下にも繋がるのだ。
口の機能低下 → 硬い肉類を避ける → タンパク質不足になる → 全身の筋肉量が落ちる → 全ての機能が衰える → 死亡リスクが高まる
こう考えればごく当たり前のことかもしれない。
これらの研究結果により「滑舌の悪い人は死亡リスクが2倍」と言われるようになった。
「元々滑舌が悪い人は?」と気になってしまうところだが、要は「滑舌を含めた口腔機能を衰えさせないことが大事」ということだ。
ここで、口腔機能を維持する方法を5つ紹介する。
1. しっかり噛んで、しっかり食べ、低栄養を防ぐ
2. 歯ごたえのある食材を意識して取り入れる
3. かかりつけの歯医者を持ち、定期的にチェックしてもらう
4. 継続的に運動をしたり、こまめに体を動かして筋力を保つ
5. ひとりで食事をする回数を減らす
最後の5番に関しても、一日一回以上誰かと一緒に食事をすることで「フレイル予防」になるという調査結果が出ているそうだ。
友達同士でカラオケに行くのも立派なオーラルフレイル対策。
家族や友達で早口言葉を競い合うのも立派なオーラルフレイル対策。
もし一人暮らしでどうしようもないという方はこんなグッズを使用してみてほしい。
「VOICE MAKE」といって、滑舌をはじめとする口腔機能(口と舌の筋肉)が鍛えられる優れモノだ。
役者の卵なども滑舌や発声を鍛えるために使用している。
今回は「ホンマでっか!?TV」で取り上げられた「滑舌悪いと死亡率が2倍!?」というテーマについて調査した。
出典:https://www.fujitv.co.jp/honma-dekka/
この番組は信じがたい内容を、根拠を示して説明してくれるから面白い番組だ。
しかし信じすぎるのも良くない。
あくまでも一説であり、その真意を確定するものではないため、「ホンマでっか!?」という姿勢で見ることをおすすめする。
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