芸能界には「二大勢力」というものがある。
一つは男性アイドルグループを多数抱える「ジャニーズ事務所」、もう一つは巨大帝国「バーニンググループ」を率いる「バーニングプロダクション」だ。
ジャニーズ事務所は、もう説明をする必要もないくらい有名な芸能事務所だろう。
2016年12月31日をもって解散してしまった「SMAP」をはじめ、「TOKIO」や「嵐」、「関ジャニ」や「キスマイ」「Sexy Zone」など、数々のトップアイドルを輩出し続けている。
出典:https://upload.wikimedia.org
数々のスターが誕生したジャニーズ事務所の旧本社
※ 2018年2月に「SME 乃木坂ビル」に移転
一方の「バーニングプロダクション」は、芸能界に興味のない人はあまり聞いたことがないのではないだろうか。
公式サイトを見ても、「郷ひろみ」や「藤あや子」、「ウエンツ瑛士」や「三浦翔平」など大物歌手や人気俳優が在籍しているも、芸能界でトップを争う芸能事務所とは思えない。
所属タレントの数も、13人程度といったところだ。
では、一体なぜバーニングプロダクションが芸能界の二大勢力と言われているのか?
それは、バーニングプロダクションの「独立システム」にある。
「芸能界のドン」とも言われており、バーニング帝国の総帥でもある周防郁雄は、優秀な社員を次々と独立させグループ企業を築いていった。
例えば、「北村一輝」や「佐藤二朗」が所属する「フロム・ファーストプロダクション」、「溝端淳平」や「岡本玲」が所属する「エヴァーグリーン・エンタテイメント」の社長も、元々はバーニングプロダクションでマネージャーを務めていた社員だ。
ここではたったの2社しか挙げていないが、これらと同じような「バーニング傘下」がこの芸能界には何十とあり、我々はそれらを「バーニング系列」と呼んでいる。
バーニングプロダクション単体で見ると、それほど大きな企業に見えないが、グループで見るとジャニーズ事務所に匹敵するほどの巨大企業となる。
それが、バーニングプロダクションが芸能界の二大勢力と言われる所以だ。
また、もう一つの大きな要因として、名立たる大手芸能事務所と良好関係を築いているという点がある。
例えば、「渡辺謙」や「高橋克典」が所属する「ケイダッシュグループ」の総帥である「川村龍夫」は、バーニング総帥の「周防郁雄」と高校時代の同級生で、ケイダッシュ設立前にはバーニングの取締役を務めていたことがある。
東証一部に上場している大手芸能事務所「アミューズ」は、創業者の大里洋吉と共に周防郁雄が出資したことで設立されたと言われている。
これらからわかるように、バーニングプロダクションを怒らせると芸能界に多くの敵を作ってしまうことになるのだ。
ここで話を本題に戻そう。
今回のタイトルである「ジャニーズ事務所とバーニングプロダクション、結局どちらが強いのか?」
筆者が考える答えはこうだ。
「今まではほぼ互角だったが、ジャニー喜多川が逝去したことによりバーニングプロダクションが一歩有利」だ。
ジャニーズ帝国を築き上げたジャニー喜多川は、誰もが認める敏腕プロデューサーだったが、2019年7月9日に87歳で亡くなってしまった。
そしてタイミングは重なり、稼ぎ頭の「中居正広」や「長瀬智也」の独立、ジャニーズの看板アイドルである「嵐」の活動休止など、難攻不落の巨大帝国が崩れはじめているのだ。
一方のバーニングプロダクションは、既に巨大グループを構築しており、創業者の周防郁夫が退いても企業としてのダメージは薄いだろう。
ジャニー喜多川が「敏腕プロデューサー」なら、周防郁雄は「敏腕経営者」だと言える。
一人の力に頼らず、先を見据えてこれだけのシステムを作り上げたバーニングプロダクションが一歩有利だと、ここでは結論付ける。
この記事へのコメントはありません。