「上場企業」という言葉をご存知でしょうか。
上場企業(じょうじょう きぎょう)とは、証券取引所に自社の株式を公開している企業のことを言い、日本では約4000社ほどの企業が「東京証券取引所」に上場しております。
上場するには「信頼」や「実績」が必要不可欠で、厳しい審査をクリアしなければならず、どの会社でも望めば上場できるという訳ではありません。
そのため、上場企業は「社会的地位を得た企業」と言い換えることもできます。
そこで今回は、東京証券取引所に「上場」している芸能事務所(企業)を紹介していきたいと思います。
東京証券取引所(東証)
まず「東京証券取引所」について簡単に説明します。
日本には「名古屋証券取引所(名証)」「福岡証券取引所(福証)」「札幌証券取引所(札証)」といくつかあるのですが、日本を代表する証券取引所が「東京証券取引所(東証)」です。
そして、東京証券取引所の中でも更にカテゴリーが分かれており、上から「プライム」「スタンダード」「グロース」と3つの市場が存在します。
誰もが知っている有名企業(例えばトヨタ自動車やソフトバンクなど)は「プライム市場」に分類されており、上になればなるほど「社会的地位が高い企業」ということになります。
では、芸能事務所でこの「プライム市場」に上場している企業はあるのでしょうか。
東証プライム市場に上場している芸能事務所
日本には「大手芸能プロダクション」から「小規模プロダクション」まで数多くの芸能事務所が存在しますが、この「東証プライム市場」に上場しているのは「たったの2社」です。
それが「エイベックス」と「アミューズ」になります。
エイベックスは「浜崎あゆみ」や「倖田來未」が、アミューズは「桑田佳祐」や「福山雅治」が所属している超有名事務所のため、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
上場企業には「時価総額」という、会社の規模を示す指標があるのですが、2023年10月時点で、エイベックスの時価総額は630億円、アミューズの時価総額は280億円になります。
凄い金額と思われるかもしれませんが、東証プライム企業にしては比較的小さく、上述した「トヨタ自動車」は約45兆円、「ソフトバンクグループ」は約10兆円になります。
ちなみに、過去には「吉本興業」と「ホリプロ」も東京証券取引所に上場していたことがあるのですが、吉本興業は2009年に、ホリプロは2012年に上場を取りやめました。
上場するにも様々な維持費がかかり、総合的に考えて「メリットが小さい」と判断したのでしょう。
そのため、東証プライムに上場している芸能事務所は、エイベックスとアミューズの2社だけということになります。
ちなみに「グループ企業」であれば、上場している会社はいくつかあります。
■ 松竹芸能・松竹エンタテインメント
松竹株式会社が東証プライムに上場(時価総額:約1400億円)
■ 東宝芸能
東宝株式会社が東証プライムに上場(時価総額:約1兆円)
■ ソニー・ミュージックアーティスツ
ソニーグループ株式会社が東証プライムに上場(時価総額:約16兆円)
東証スタンダード・グロース市場に上場している芸能事務所
上記では、東京証券取引所の「最上位」であるプライム市場についてお話しました。
ではその下位クラス「スタンダード市場」「グロース市場」に上場している芸能事務所はあるのでしょうか。
従来の「芸能事務所」像とは少し離れてしまうかもしれませんが、グロース市場には2つの企業が上場しております。
それが「UUUM(ウーム)」と「ANYCOLOR(エニーカラー)」です。
UUUMは「HIKAKIN」や「はじめしゃちょー」など大物YouTuberを擁する企業で、ANYCOLORは「にじさんじ」というVTuberグループを運営する企業になります。
UUUMは2017年8月に上場し、現時点で時価総額が約120億円。
ANYCOLORは2022年6月に上場し、時価総額が約2200億円にもなります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
日本にはたくさんの芸能事務所が存在しますが、上場企業は広く見て「たったの4社」しかありません。
UUUMやANYCOLORを芸能事務所と言わないのであれば、エイベックスとアミューズの2社だけです。
それほど、芸能界の株式上場は世界的に見ても例が少ないのです。
以上、今回は「東京証券取引所に上場している芸能事務所」をお伝えしました。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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